コロナ禍における生活への影響(自由記述Q.12, Q.13)から見えてきたお困り事を、語句の出現頻度と関連性に基づき『見える化(可視化)』しました。データ解析(関連性の可視化)には"KH Coder*"を利用させていただきました。
   *:立命館大学産業社会学部  樋口耕一准教授作のフリーソフト

さらに、お困り事をテーマ別に纏め、それぞれのテーマに対する最新の動向を取り纏めたサイトも立ち上げていますので、ご興味のある方はこちら
   ⇒ アフターコロナ・生活と経済を考えるヒント


Q.12; コロナが暮らしに与えた影響に対する意見;
   『最も言いたいことや知りたいこと、不満に思うこと』
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① 行政に対する不満やなされるべき対応
・政府や役所の対応に手間がかかり、遅い事。緊急事態に対応していない。
・大阪府のようにリーダーシップをとる人が地元にいない。
・今後も影響が長引き、「共存」の時代になると思うが、引き締めの際に、補償に裏打ちされた強制力を発揮できる法的整備や施策がないのは大きな問題。
・野菜が手に入りにくくなった一方、農家の方は作物が余って処分に困っていると聞くと、手段等色々大変だろうとは思うが双方が上手くいく方法がないものかと思ってしまう。
・コロナによって、激務になった人と仕事を失った人が二極化したように思います。激務になった人の仕事をシェアできる仕組みができないものかと思います。例えば、ホテルで隔離状態の人のお弁当を、休業を余儀なくされた飲食店の人が作るとか、陰性になって自宅に帰った人のその後の状況確認を、保健所の職員に代わって仕事を失った人が電話をかけるとか。そういう事業運営に国の資金を投入して欲しいです。

② 正しい情報の発信
・報道(特にテレビ)の表現で、国民はどの方向にも誘導される。トイレットペーパーの品不足も、医療関係者へのバッシングも。一定の方向への誘導は、よくないですが、そのニュースで多くの国民が右往左往する影響、反響をふまえて報道してほしい。不安を煽るだけのニュースはやめてほしい。医療関係者はじめ、日頃より過酷な状況下で仕事をしている人(自分も含め)がたくさんいることや、支援(マスクやお金)を早く届けるために、昼夜を問わず働いている人もいる。誰(何)かを悪者にして批判することではなく、本来の敵コロナと戦うために、みんな(日本中、世界中)が、ひとつになれるようなメディアの働きを期待する。医療関係者のみなさまには、心から感謝、感謝です。
・テレビ番組などで、過度に不安を煽ったり、誰かを糾弾するような攻撃的な内容が多いように思う。自粛生活でテレビを見る機会も増えたが、見ていてストレスを感じる事が多い。

③ 自粛要請の遵守
・自粛要請に罰則が無く無視をする人がいる。海外の様にもう少し強くした方が良い。
・自粛警察のように対応が過度にならないように。
・自粛が長すぎると、高齢者の要介護予防対策が難しくなる。

④ 家族を守る
・今後第2波が来たときの、世の中の対応はどうなるのか?
・家族がコロナを軽く見ていて、慎重な行動をしない。
・衛生用品が不足し値段も高騰していて、なかなか入手出来ない。

⑤ 感染状況の把握
・感染状況(経路不明者)、感染者の治療の状況、PCR陽性率など感染に関する詳細な情報を正確にかつある程度リアルタイムに発信してほしい。
・PCR検査の早期拡充、唾液による検査の開始。
・不顕性感染を含めた真の感染規模を調査しないこと、感染と発症を区分けせずに行われる議論が多いこと。

⑥ 子育て・教育・就職への不安
・今後の教育方針、文部科学省が示さないこと。
・学校のオンライン化などの進みが遅い。密を避けるような形での登校などをもう少し検討してほしい。
・保育所の自粛要請で孫を見ているが、限界! 預けて感染しても困るし、在宅勤務でも育児はできないので預かっている。

⑦ 各種ストレスの増大
・母が老人施設に入所しており、これまでは毎週のように面会に行ってきた。コロナ対応で面会ができなくなり、認知機能の低下を懸念している。
・24時間家に居続けるのは疲れる。家族以外と会話出来ないストレス。
・まわりの人でも感染予防に対する意識に高低差がある。自分と意識の違う相手とどうつきあっていくかが今後の課題です。


Q.13; オンライン診療に対する意見;
   『期待、不安、是否など』

・病気の種類にもよると思いますが、花粉症などで再診の場合には、オンラインで診断、処方箋の発行などできると思います。
・オンライン診療は高齢者にとって往復の交通機関や待ち時間など負担が軽減されて助かる。また大病院から近くの医院、診療所などへ指示などがきて対応できるようになると助かる。介護についても同様に困った時にオンラインで状況を説明し対応してもらえると安心。療養食の宅配もあると便利と思う。
・食事に関しては、日頃から作る手間や、栄養を考える手間が煩わしかったので、オンラインサービスでアレルギーを持った子供から持病を持った大人までそれぞれに合った内容の食事の宅配があればとても助かる。
・聴診や触診など肌で感じないとわからないこともあり、きちんとした診断ができるのか不安。
・大都市ではできることがあたかも国全体でできるような錯覚におちいる。田舎町での状況をも情報をながすべきだ。
・介護はオンラインでできない。親が他県に住んでいる場合,それも老老介護の場合は外出自粛ばかりをアナウンスされても困る。