セミナータイトル 内容

2017年6月29日(月) 情報交流会

ナノファイバー・ナノチューブの最近の発展と今後

           

カーボンナノチューブやナノセルロースファイバーといったアスペクト比の大きなナノ材料は、その特徴的な形状や電気的、機械的性質により研究の進歩は目覚しく、その実用化への期待が大きい。ナノセルロースファイバーはナノファイバー化する方法を手に入れた事により、従来のセルロース応用にブレークスルーをもたらした。自然にやさしい新素材としてその量産化と共に、さまざまな応用が期待されている。
一方、カーボンナノチューブは種類の選別や量産化も進み、新たな応用に向けた取り組みが進んでいる。本情報交流会では学術的研究と産業化に向けた研究開発の両面からナノファイバー・ナノチューブの科学と技術の現状と将来について議論し、これらが寄与する幅広いナノテクノロジーの今後の新展開を探った。

   

2017年9月11日(月) 情報交流会

マテリアルズ・インフォマティクスの最近の発展とナノ材料開発への寄与

マテリアルズ・インフォマティクス(MI)は、新規材料を効率的に提案するデータ中心の第4の科学として注目され、材料開発の時間とコストの削減、分野を超えた機能に基づく材料設計の加速、データマイニングによる材料機能発現の指導原理の発見に結びつくものと期待されている。本情報交流会では

①MIの国家プロジェクトの概要とその進展
②パルスレーザーを用いた動的プロセスにおける物質材料の変形・相転移・破壊実験を通じた多彩なMIデータの提供
③情報統合型物質・材料開発イニシャティブのマテリアルズ探索グループの最近の取り組み サイエンスプログラマーの立場からMIの有効性・問題点(計算結果と実際の現象との違いの考察)・アカデミアや企業へのMI導入への期待

などの具体的話題を取り上げ、MIの現状と将来について議論し、それらを通じて、企業と大学や研究所との連携を通じた幅広いナノ材料の今後の新展開へのMIの寄与を探った。

         

2017年12月21日(木) 情報交流会

ファインバブルの物性とナノテクへの展開:発生から応用まで

直径が数10nm~100μmの微細気泡(ファインバブル)は液体中に長時間安定的に存在し、ファインバブル特有の気泡内部の高圧力、気泡表面の帯電の特徴により、殺菌・消毒効果、洗浄効果、触媒効果、生体活性化効果などを発現する事が分かってきた。その性質を利用して、環境、工業、医療・薬品、農業、漁業などの広範な分野での応用開発が進められている。本情報交流会では、ファインバブルの発生方法、物性計測・評価、効果発現のメカニズムなどを基に、医療分野への具体的な応用例やセンサ・アクチュエータ機能、および国際標準化の動向を取り上げ、ファインバブルの現状と将来について議論し、企業と大学や研究所との連携を通じた幅広いナノ材料としての今後の新展開への寄与を探った。

2018年3月7日(水) 情報交流会

次世代二次電池の動向とナノテクノロジー

リチウムイオン電池を始めとする二次電池は今日の社会生活において欠くことのできないデバイスであり、今後益々その用途は広がるものと期待されている。そのため、二次電池技術開発は、電極材料、全固体化、自動車向け大容量化、モバイル機器用小型化、制御性・安定性の改善など、多くの課題を解決すべく、そのための新しい素材を含めて、国家的プロジェクトが進行している。本情報交流会ではこれらの動向を踏まえつつ、産学双方からの話題提供を通じて、次世代二次電池の新展開に向けたキーテクノロジーとしてのナノテクノロジーの活用を考えた。

2017年10月24日(火) 理工学セミナー

2020年に向けての技術革新とナノテクノロジー

総合科学技術・イノベーション会議は、第5期科学技術基本計画(2016~2020年度)の下、我が国を「世界で最もイノベーションに適した国」に変革すべく、科学技術イノベーション総合戦略を策定している。これに基づき現在、産・官・学を挙げて2020年に向けて多面的な取組が進んでいる。本セミナーでは、これらの取組みの中で、ナノテクノロジーとの関係が深い7テーマを取上げて、2020年への期待、課題、取組みを論じ、幅広いナノテクノロジーの今後の新展開を探った。