会長ご挨拶(2019年7月3日総会ご挨拶骨子)

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 本年度より「けいはんなR&Dコンソーシアム」の会長を務めることになりました、京都大学の山極でございます。平素は「けいはんな学研都市」に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。又本日はお忙しい中、けいはんなR&Dイノベーションフォーラム 第4回総会に、多数のご列席を賜り誠に有難うございます。

「けいはんな学研都市」は、1987年に関西文化学術研究都市建設促進法が制定されて以来、順調に成長を遂げ、域内人口25万人、立地施設数も147を超えるに至りました。ICT分野に加え、バイオ、環境・エネルギ等、多様な分野での、研究開発・事業化が進められつつあります。これらの多様な集積を更に活かし、従来の延長上に無い新たな産業や事業を創出すべく、RDMM支援センターを連携ハブとした本コンソーシアムが発足し、お陰様で4年目を迎えることができました。

 本コンソーシアムの会員数も、中核機関2、企業82社、連携協力機関14、大学有識者11名、合計109会員、昨年度より企業を中心に20会員の大幅な増加になっております。

 本年度より、大阪大学西尾総長より会長を引き継がせて頂いたわけですが、これまで前会長の下、ワーキンググループ活動も非常に活性化し、具体的な連携プロジェクトや新事業開発等、数多くの成果が出てまいりました。

例えば、未来の事業・産業の創出という命題に向けた活動の成果として、伝統工芸と先端技術の融合によるCulture(カルチャー)2.0や、人生百年時代の新事業創造に向けたLifesift2.0など新たなプロジェクトが誕生し、伝統工芸と最先端技術の融合新商品の発売や、100年時代に向けた生活サポート事業が始まるに至っております。

また一昨年より、共同使用が可能な公道走行実証実験プラットフォーム「K-PEP(ケイ・ペップ):Keihanna Public road Experimental Platform」の提供がRDMM支援センターより開始されました。K-PEPは、けいはんな学研都市の優れたインフラを活用した、正に、「けいはんな学研都市」ならではの実証実験プラットフォームであり、企業や大学、公的機関等が乗り合い、自由に研究開発が行える、初の乗合型の実証実験プラットフォームで、未来の交通システムや必要となる技術を確立していくうえで不可欠なものと考えております。関西からだけでなく、広く日本全国から企業や団体が参画され、既に自動運転や交通安全支援技術に関する多くの実証実験が推進されつつあり、イノベーション創出に向けて大いに期待するものです。

海外組織とのグローバル連携も開始されており、昨年11月にはASEAN・IORA諸国のイノベーションに携わる要人をお招きし、日本・ASEAN・IORA(環インド洋諸国連合)イノベーション連携サミットを開催しました。そして、日本とこれらの諸国の連携によるイノベーションと新事業創出を推進するための、ASEAN・IORA 日本・イノベーションプラットフォーム(AIJプラットフォーム)を構築し、各国のイノベーション拠点連携による未来事業創出プロジェクトが検討されつつあります。

前会長、西尾先生のご尽力の下、これまでご紹介いたしました事例を代表とする活動や成果を更に発展させるべく、全力を尽くす所存でございます。

我々がグローバルな視点で如何に世界に貢献できるか、未来の産業づくりという大きな命題に向け、異なる組織の連携に際しては、色々課題はあろうかとは思いますが、大同小異をもって、この大きな目的に向け、産学官、共に歩んで行こうではありませんか。